アントーニオの肉一ポンド

返却期限を過ぎました。

随筆

儀式

小学生。初めて手に入れた筆箱は車の絵が描かれた、横っちょのボタンを押すと鉛筆削りや消しゴムホルダーがパシュッと飛び出すギミック付きの青いそれだった。それから一年おきに学年が一つ上がるたび筆箱は新調された。中学生。それまで基地のようだった筆…

腸炎ビブリオバトル

今話題の(かどうかは正直よく分からないし既に当たり前の事象なのかもしれないけれど)Vチューバー。ヴァーチャルユーチューバーとかもはや何者? というくらいには歳をくった私ですが、それ自体を話題にしたいわけではなくてその某Vチューバーのアーカイブ放…

映画館という提案

最後に映画館に足を運んだのはいつだったかというようなことを考えてみると日記から三年前だったことが分かる。『草原の実験』という映画をひとりで観ている。 かつて映画館は僕の中でひとりで訪れるには抵抗ある場所だった。それがいつの間にか誰かと一緒に…

手に負えなさ

それは何でもいいのだけど、たとえばレコード屋に入った時、誰かの思い出があり、誰かの宝物があり、誰かの探し物があると思う。それを他の誰かは知らなくて、レコードは商品として並べられているに過ぎない。そこへ音楽をかじり始めたばかりの少年少女が現…