アントーニオの肉一ポンド

返却期限を過ぎました。

どうかしてるみたい

どれか一つをえらべば 音をたてて壊れるそれが愛だなんて おどけて君は笑ってた (Galileo Galilei『青い栞』) えー、逝きました。眼鏡。いくつ目かはもう数えていません。これまでも踏んだりぶつけたり失くしたりといろいろやってきましたが今回は掛けようと…

家族の話

かぞく【家族】 同じ家に住み生活を共にする、配偶者および血縁の人々。「──構成」 (引用:岩波書店『岩波国語辞典第七版』) つまりすみっコぐらしのことです。去ること11月3日、『映画すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎのコ』が公開されました。拍手!!…

アメリカのシャーペン

ヒロミチが大事にしていたアメリカのシャーペンが失くなった。ヒロミチはアメリカに永住権を持つ親戚のおじさんからもらったアメリカのシャーペンをとにかく大切にしていた。命の次に大事だと言っていた。自分の親よりも大事ということになる。ヒロミチは怒…

『Lies of P』嘘をつき倒しました

イタリアの童話『ピノッキオの冒険』の世界観をモチーフとした韓国産アクションRPGである本作はフロムソフトウェアの代表作『ダークソウル』等に見られるソウルシリーズを踏襲するソウルライク作品となっており高い難度を設定された所謂死にゲーです。この手…

『アーマード・コアⅥ』火をつけました燃え残った全てに

去る2023年8月25日、満を持して発売された『アーマード・コアⅥ』ですが昨日全ミッションを終え全てのストーリーを拝みました。 私は今シリーズの熱狂的なファンというわけでなく他はACAAくらいしかやったことがないにも拘らず本作の発売を楽しみにしてました…

FF16クリアしました(完全版)

FF16一先ず1周目クリアしました。なのでできるだけネタバレ回避して感想を残しておきたいと思います。ちなみに私はファイナルファンタジーのナンバリングタイトルだと9までしか手をつけておらず今作は久々のファイナルファンタジーであることを断っておきま…

FF16クリアしました

おもしれー! やれーー!

日替わりランチシステム

歯医者通いに一区切りがついた。定期検診を受けなくてはならないみたいだけど一週間に一回みたいなスパンではなくなる。ほっとする反面、残念な部分もある。私は歯医者での治療が終わるちょうど昼過ぎにその足で向かう喫茶店の日替わりランチを頼むのがルー…

和田島イサキ『セックス』を読む

𝙎 𝙀 𝙓 - セックス(和田島イサキ) - カクヨム 私は考えていた。何言ってんだこの人。考えてはみたが辿り着きそうになかったので生まれてはじめてマックデリバリーというものを試してみようという気になった。個人情報を入力しながら先程までの考えがよぎり…

遠くの散髪屋

昔、『美容室』というタイトルで小説を書いたことがある。ごく普通の日常の中に異質なものが入り込んできたときに自分ならそれをどう考えて何を言葉にするか、そんなことを書いた。 それはそれとして私が子供の頃といえば美容室ではなく理容室だった。専ら床…

草森ゆき『アンダードッグ』を読む

新しく公開しました1 - アンダードッグ - カクヨム https://t.co/ibqwp4CLJB秘技!トカゲちゃんリスペクト見切り発車!— 草森 (@koubutuhasakana) 2023年3月23日 田舎町を舞台に少年と犬好きの男の交流を描く。こう書くと実にアットホームな印象を受けるがそ…

日記について

そもそもこのインターネットで文章を書き始めたのが大学生の時だった。いまでこそ小説だなどと言って空想や絵空事を公開もしたりするが初めは日記だった。魔法のiらんどってサイトを使っていた。今もそうなのか分からないけれどこのサイトには禁止ワードが設…

炊飯器と詩集

最近の話。炊飯器を買うことになった。ずっとなしでやってきたのだから今更という気もするが話の流れで買ってもいいかなと思うようになった。以前持っていたものはずいぶん古いもので予約も保温も出来なかったため、炊いて残った分はそのままラップに包んで…

狐『ビタースイート・モラトリアム』を読む

よかった。特に御家人、山王丸五郎左衛門が謀叛の夜にお鷹から差し出された味噌粥を書き込む場面で背筋が震えた。"戸を開くと夜風が吹き抜けた。月の灯りが差し込んでお鷹の濡れた頬に反射する。"味わい深い一節。ふゆのいろビタースイート・モラトリアム/…

カシュニッツ「白熊」

夫が帰宅する。自室は暗く声だけが聞こえる。暗がりの向こうからそれ以上近づこうとしない夫の声は彼のものだが姿は一向に見えない。妻は夫の態度を不審に感じる。会話だけが続く中暗い部屋とは反対に徐々に浮かび上がる二人の背景。動物園で出会った二人の…

はじめましてと非実在性-文フリ大阪に際して-

晴天。台風の影響もまるでなくとりあえずは一安心といったところで、前日までに原稿(それは苦しい)を仕上げた私に死角はなかった。ならやってもええだろとSwitchを起動してハマったゲームのイベントに馳せ参じる。それでも時間には余裕があって、なんなら腕…

私と希望ヶ峰学園 

始めてしまいました。ダンガンロンパ。 なぜ今ダンガンロンパか。モンハンがひと段落したからです。モンハン、ダンガン、ダンロン。似ていますね。 知らない人のために言っておくとダンガンロンパは希望ヶ峰学園と呼ばれる、何かしらの才能に特化した高校生…

朱坂ノクチルカ『苗代沢事件簿─はぐれ者どもの300日戦争─』を読む

"俺は……! 巨乳でふわふわの髪のッ! いい匂いのする女の子が好きでしゅ!" えー、これが苗代沢千佳ちゃんです。 というわけでして今日(2022/6/5現在)は朱坂ノクチルカさんの『苗代沢事件簿─はぐれ者どもの300日戦争─』を読んでおりました。今作はまだ連載…

10年ぶりの東京の話

およそ10年ぶりに東京の町へとやってきた。文学フリマってイベントに行くために。成り行きとはいえ決して安かない切符を買うための手はちょっと震えていた。後悔とかはないんですけどね。 新幹線に乗るのも社会人となればなんだかごく普通のことになった。近…

和田島イサキ『泣かないで青葉さん、どうしても泣くならそれ僕にだけ見せて』を読む

1969年生まれ。父ブランブルー、母タニノチエリ。 異父兄に2冠馬タニノムーティエ。 兄タニノムーティエが菊花賞を最後に引退した翌年にデビューする彼は兄の雪辱を晴らすことを期待されていた。しかしながら3歳でデビューするも4戦1勝と成績は振るわず、骨…

装置か人か -シェイクスピア『ヴェニスの商人』

また気まぐれで白紙に戻してしまった。ここは元々読書の感想や日記を残す場として設けたもので、それがなぜだかどうして創作などするようになって気づけばなんでもありの雑記帳になっていた。何度か名前も変わった。もう殆ど憶えていないがひとつ前は「恐竜…

中井尚子「古い傳説」を読む

非の潜勢力からの疎外ほど、人を貧しく不自由にするものもない。自分ができることから分離されている者は、それでも依然として抵抗すること、しないことはできる。それに対して、自らの非の潜勢力から分離されている者は、何よりもまず、抵抗する能力を失う…

はねやすめ

"夕闇迫る雲の上 いつも一羽で飛んでいる 鷹はきっと 悲しかろ" -手嶌葵「テルーの唄」- 仕事中にみつけました。段ボール箱の上にとまった蝶。私はかなり近づきました。テルーの唄を歌いながら。テルーの唄とは手嶌葵さんが歌う映画『ゲド戦記』の主題歌でも…

和田島イサキ『アリス・イン・ザ・金閣炎上』を読む(改訂版)

日本国内における西洋医学浸透に多大なる貢献をした杉田玄白はこう云う。 己上手と思わば、はや下手になるの兆としるべし。 『まんがで読破-解体新書』に書いてあった(気がする)。超訳すると「限界を自分で決めるな!クソタレめ!」という戒めである。 また…